タカオカミ神と貴船神社(3)

さて、ここまで来て貴船神社に触れないのは野暮と言うものです。野暮と言うよりも神社伝承学に重きを置く私の研究スタイルに反するものです。ここは多少なりとも貴船神社について触れておきましょう。

では御由緒の抜粋から

京都を流れる鴨川の源流、貴船鞍馬の山峡で貴船川の玉ちるところ。これが貴船神社の御鎮座地である。

御祭神はタカオカミと申し上げる。伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の御子神、水の供給を司る神である。創建年代は不詳ながら、社伝によると第40代天武天皇白鳳6年(約1300年前)に御社殿御造替とあることから、創建は極めて古いことが察せられる。社記に見える御創建伝説によると、第18代反正天皇の御代(約1600年前)、初代神武天皇の皇母・玉依姫命が浪花の津(現在の大阪湾)に御出現になり、黄船に召されて水源の地を求めて船を進められた。淀川から鴨川に至り、いよいよ貴船川をさかのぼり、ついに現在の奥宮の地にめでたく上陸された。そこに祠を営み、水神を祀って「黄船の宮」と崇められることになったのである。

ポイントとしては反正天皇の時代の創建とです。神武天皇の母であるタマヨリヒメ(玉依姫命)が、黄色い船に乗って淀川・鴨川・貴船川を遡って当地に上陸し、水神を祭ったのに始まると伝えています。奥宮境内にある「御船型石」が、玉依姫命が乗ってきた船が小石に覆われたものと伝えているわけです。これだけでもただならぬ神社であることがわかりますが、私の経験上神社で船を祭っている神社はほとんどの場合非常に重要な意味を持っています。

タマヨリヒメは神武天皇(初代天皇)の母であす。タマヨリヒメ(玉依姫命)の名の由来は「神霊が依り憑く巫女」通常と考えられています。要するに神武天皇のお母さんは非常に力ある巫女だったわけです。

日本神話に出てくる偉大な巫女と言えばタマヨリヒメ、大物主神の妻である活玉依毘売や、『山城国風土記』逸文に見える玉依日売

が有名でみんなタマヨリヒメです。明らかに作為的だと思いませんか?この謎は私の中ではもう半分くらい解けかけていますが、よかったら、皆さんも謎解きを楽しんでみてください。

この名前を持つ者は神と通婚する巫女的神性を持つとされるのです。つまり、神と結婚した女性であり巫女と言うわけです。

どこかで聞いた話ですね。イエスの母、マリアと似ています。そして生まれてきた子は神の御子と言うことになります。

さらに言えばタマヨリヒメは海神( ワタツミノカミ)の娘であり、海原の国(竜宮城)の出身です。タマヨリヒメのお姉さんであるトヨタマヒメはタマヨリヒメのご主人ウガヤフキアエズのお母さんであり、ウガヤフキアエズのお父さんはホホデミです。(彦火火出見尊(山幸彦))

ぶっちゃけ、ウガヤフキアエズは叔母と結婚された訳です。さらにタマヨリヒメのお姉さんであるトヨタマヒメは夫であるホホデミ(山幸彦)にお産の最中にワニに戻っていたのを目撃されてしまい、トヨタマの前から消え、怒り恥ずかしトヨタマは無事出産した子どもを置いて竜宮城に戻ってしまいます。

ワニと言うのは私にとっては明白であり和邇氏のことです。いなばの白兎のワニも和邇氏でしょう。というのもホホデミにはホアカリ(火明命)という兄弟がいて、彼は日本書紀によると尾張氏の祖とされ、尾張氏と和邇氏は同族なのです。ここら辺はそのうちすっきり整理しますので、今のところはこれくらいでご勘弁下さい。

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