スサノオの不思議な別名、櫛御気野命について脱線してみる

悪い癖だが再び脱線してみよう。私の中で結論は見えているのだが、結論に直線的に進んでも読者にとってわかりにくいものになるし、読者にとってあまり楽しい読み物にもならないようである。
そこでこれから書く数冊はこういう風に脱線しながら、結論にたどり着く過程を楽しみながら書いてみたいと思う。
このような作業繰り返しながら、エンタメ性の高い古代史読み物をかけるようになればいいなと思っている。最終的には短くまとまっていてわかりやすいものが描ければいいがそれは一生できないかもしれない。
まぁ私にできる最善の策としては、テーマを絞り込んで、そのテーマの中にエンタメ性を盛り込んで作品にするという形だろう。
今回はスサノオについて脱線してみる。
出雲、島根県の熊野大社の祭神は熊野大神櫛御気野命で正式な名称を伊邪那伎日真名子 加夫呂伎熊野大神 櫛御気野命とおっしゃる。
この祭神の名前を初めて知った時、見落としてはいけない違和感を感じた。 
スサノオ神話の中でに見過ごされがちだが私は非常に重要視している神話そして神がある。オオゲツヒメの神話である。名前の「オオ」は美称である「大」の意味、「ゲ」は「ケ」即ち食物の意味で、穀物・食物・蚕の女神である。つまりケ神なのだ。
またオオゲツヒメの正体は阿波国である。古事記には、イザナギ・イザナミが兄妹で交わり、次々に国生みを行ったことが記されている。最初に生んだ水蛭子(ヒルコ)と淡島は人の形を成さなかったので、国生みをやり直し、最初に生んだ子が淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけのしま/淡路島)。次に生んだのが、伊予之二名島(いよのふたなのしま/四国)。 伊予之二名島は身体が一つで顔が四つあり、その顔ごとに名前がある。伊予の国は愛比売(エヒメ)、讃岐の国は飯依比古(イイヨリヒコ)、粟の国は大宜都比売(オオゲツヒメ)、土佐の国は建依別(タケヨリワケ)。

粟国は粟の生産地だった。古語拾遺によると初代神武天皇に天富命(あめのとみのみこと)という者が仕えていた。天富命は忌部氏を率い、木国(紀伊の国)の材木を伐採して畝傍山の麓に橿原宮を造営した。その後、肥沃な土地を求めて現在の徳島県あたりにやってきて穀・麻種を植えたとある。この記述から粟国は古来、粟の生産が行われており、その事から粟国の名がついた可能性が推察される。粟国では粟生産が実際にされていたらしい。

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