うっすら見えてきたスサノオの正体、スサノオは物部氏である2

われわれが全国の神社を調べてみる時、何よりもびっくりするのは、スサノオを祀る神社のおびただしい数である。天皇はもとより、武将から、一般庶民が建てた村の鎮守に至るまで、全国に数限りない。私は、スサノオとアマテラスの神社をざっと数えて比較してみたことがあるが、神明社の多い北越地方と、神社の創建が明治以降に集中している北海道で、わずかにアマテラスが多い程度。他の地方では圧倒的にスサノオの方が優勢で、西日本では倍近くに達していた。

いったい、どうして彼はこれほど圧倒的な人気を博しているのだろうか。それに、さらに不思議に思うのは、その多くが「天王さま」、「天王さん」と通称されていることである。いったいこれは何故だろうか。各地にある「天皇神社」というのも、やはり祭神はスサノオである。
抜群の人気。それに「天皇」という至高の称号。
これは、あの記紀が描くスサノオからは何とも想像がつかないことである。

スサノオの特異性は枚挙にいとまがない。中でも岐阜県七宗町の神渕神社は特別である。この神社には須佐之男命と、彼がヤマタノオロチを退治した十拳側神霊が祀られているのだが、特殊なのは天武天皇が、壬申の乱の時みずから祀られたと記録されている事だ。

天下を二分する戦いに臨むにあたって天武天皇が頼った神はアマテラスではなく、スサノオだった。そもそもアマテラスはこの時代には存在しなかったという説もある。どうやら、スサノオは天皇家に関係する根源的な神のようだ。

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